「名言」というのは囃すようであまり本意では無いけれど、素敵な言葉がたくさんあるので索引的に一度まとめておきたかった。そして当然ながら、ここに掲載したのはごく一部に過ぎない。
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種に水をあげないことには、どんな花かも、咲くかさえも分からない。種は死んでいるかもしれない。それでも水をあげなければならない、あげないことには絶対咲かない。だから、水をあげ続けていかなきゃならないのが人生。愛するという技術の修練も同じことだ。(要約)
; SORASHIGAE BOOK 2022.3.6
【文字おこし】水をあげないことには、どんな花かも、花が咲くか否かさえも分からない。それでも水をあげていかなきゃならないのが人生。-SORASHIGAE BOOK 2022年3月6日
無責任に言います。生きろ。
; SORASHIGE BOOK 2021.8.29
【文字おこし】『生きろ。』俺は無責任に言っていく。 -2021年8月29日 SORASHIGEBOOK- - エンターテインメントの力を信じて
いじめてきた人間に対しては、幸福であることが最大の復讐。
; SORASHIGAE BOOK 2023.9.17
自分に刃を向ける人を抱きしめられる大人であれ
; 『できることならスティードで』Trip.9 スリランカ (朝日出版)
「自分に悪意の予先が向けられたとき、僕にはいつも思う言葉がある。『自分に刃を向ける人を抱きしめられる大人であれ』。誰かに教えてもらったものではない。自分を律するために編み出した一つの処世術のようなものだった。憎しみは憎しみを生みやすく、それは永遠に自分を苦しめる。だから誰かがその連鎖を断ち切らねばならない。より強い愛で。しかしこれを実践することは容易ではない。ときに感情的になりそうなときもある。なってもいいのではないかと思うこともある。しかしこの史実はそれが間違いであると伝えてくれている。おかげで僕はまだ、どうにか強くいられる気がした。」
「ただし、不寛容なことに関しては、不寛容であるべき。社会を寛容にしていくためには、不寛容な人間に対してまで無理して寛容である必要はない。」
; SORASHIGEBOOK 2024.2.20 にて、前述の言葉に追加された事項。Cf.『寛容のパラドックス』カール・ポパー
; SORASHIGEBOOK 2022.5.1
夢って 叶った瞬間より 振り返った時の方が実感する。
; 井上どあ 2022.4
ずっとパルコ劇場に立ちたいと思っていた。でも(いざ主演することになって)脚本が来て台本読んで自分がどう演じるかってことを考えて、自分がパルコ劇場に立ちたかったことを忘れていた。公演が終わって楽屋片づけて、ありがとうございましたって神棚に祈ったときに「あ、俺パルコ劇場で主演やったんだ。」って(気づいた)。夢って 叶った瞬間より 振り返った時の方が実感する。
正しさってそもそも1つではない。
どっちが悪でどっちが善でと、言い切るのは難しい。正しさが矛というより、正しさを信じ込んでいる人のほうが危ないと思っています。僕は常に疑っています、
自分がやっていることが間違っているかもしれないって。
; 加藤シゲアキが直木賞にノミネートされた最新小説を自ら「問題作」と呼ぶ理由(小暮 聡子) | FRaU (gendai.media)
最もいけないのは分断だと思っている。何事も世の中は二極化して決めようとするが、果たしてそれで前に進むのか。僕は場合によってはダブルスタンダードでいいと思う。
; AuDee「笑って、なれのはて」2024.1.1
「原理主義化していくと線ができて分断する。社会を二極化して決めようとするが、それで果たして社会は前に進むか。二極化の最たるものが戦争だ。戦争は始まったら人格を持って進んでいく。それは将棋のようにやることが決まっていき、負けることが悪になるから。終わらせられない。」
文化の力は戦争に匹敵する。文化を大切にするということは戦争と戦える方法だと思った。
; AuDee「笑って、なれのはて」2024.1.1
「ガザとパレスチナので言うと、図書館が攻撃されたんですよね。それは書物を燃やすっていうことで攻撃されたんですけど。それってつまり書物が怖かったわけですよね。多分史実を塗り替えるっていうことをしたかったわけだし、すごい卑劣な行為だとは思うけど、それはなぜかというと文化が怖いっていう、書物や文化が怖い、記録が怖いっていうことだと思ったんですよ。だから今回もプロパガンダを僕もいっぱい見たりしたんですけど、なんで戦争高揚で絵なんだっていう。まあ映画とかもそうですけど、プロパガンダになるわけですよね、物語とか絵が。ていうことは、それくらい戦争にとっては怖いっていう。恐怖なんですよね文化って。てことは、文化の力はそれに匹敵するわけですよね。で、僕もエンタメ業界にいるし、それこそお笑いの力とかも知ってるわけじゃないですか。文化っていうものを大事にするっていうことが、戦争に闘うひとつの方法でもあるんだなと思いましたね」
五十音最初の2文字で俺の気持ち勝手に矮小化すんなよ
; SORASHIGE BOOK 2022.3.6
「そんな簡単な言葉で俺の気持ちをくくらないでくれ」「俺が言葉にできない言葉を、俺が言葉にできない感情を、お主が言葉にするでない!」
【文字おこし】愛とはなにか。本質が掴めない、その時間を楽しんで欲しい。SORASHIGAE BOOK 2022年3月6日
(愛や物語は、)バスで言うと「○○に行く」ために乗るんじゃなくて、「○○に行く途中の景色を見る」ために乗るもんだと思う。
; SORASHIGE BOOK 2022.3.6
【文字おこし】愛とはなにか。本質が掴めない、その時間を楽しんで欲しい。SORASHIGAE BOOK 2022年3月6日
自分の心が動いた瞬間を探しに行く
; Tokyo fm 三菱地所レジデンス Sparkle Life 2024.2.10
なぜフィルムカメラがいいの?と聞かれて
「フィルムの良さは、その場で見れないから1枚1枚を大事にする。それにスピーディに撮れない、マニュアルだから、『いいな』と思ったシーンを全部覚えている。その(12枚を)撮った瞬間を。
自分の心が動いた瞬間があるし、これが上手く撮れたのかっていう期間も楽しいし、上手くいかない時もたくさんあるけど、自分の心が動いた瞬間を探しに行くじゃん、撮りたいから。だから視野が広がる。写真を作ることも好きだけれど、写真を撮る体験をとおして場を記憶していくから」
もし明日自分が死んでも、世界は変わらず回るし、みんなは生きていく。かといって世界は、自分の人生を誰かが動かしてくれるわけじゃないので立ち止まっているだけでは何も動かない。 だから好きなこともやったほうがいい。様々な可能性があった中で、奇跡的なことが重なって、今ここにいるのは自分で、ここに自分がいて、応援してくれる人がいる。 自分が頑張らないと人を感動させることは出来ない。 奇跡の連続の中で“何をやっていくのか?”ということなのではないか。(要約)
; TVガイドAlpha 2023.11
“根”があるなら花を咲かせたい
; 2023年NEWSの20thセルフ作詞作曲「ROOOTS」メイキングドキュメンタリーでの、作詞シーンにて
※ルーツ(根)があるなら花を咲かせたいと言い、その花は花弁の数をメンバー3人に見立て露草を選んだ。
他者との比較のなかに幸せはない。 それは例え自分の成長が速い場合でも。あの人より自分は出来てる!と思うちょっとした優越感も、幸福には直結しないと僕は思う。
; SORASHIGEBOOK 2023.4.2
【文字おこし】他者との比較の中に幸せはない(加藤シゲアキ)-SORASHIGEBOOK 2023.4.2
できないなら借りればいいじゃない。力は。
; SORASHIGEBOOK 2023.4.2
【文字おこし】他者との比較の中に幸せはない(加藤シゲアキ)-SORASHIGEBOOK 2023.4.2
受け身であるがゆえの、ある種不条理な経験を自分に通すことで、その後の人生がいくらかたくましくなる。
生きていくということそのものが不条理の連続なのだから。
; 『できることならスティードで』Trip.8 小学校
人生はいつだって何回だってスタートできる。けれど、自分より前に多くの人がスタートしている。そしてその多くの人と並んだり追い越したりするためには、生半可な勉強では追いつけないということだけは覚悟しておくべきだ。
; 『できることならスティードで』Trip.8 小学校
「それは知識だけではなく、すべてを包括した人間力と呼べるものも同じだと思う。
逆に言えば、それがある程度あれば人生はきっと何とかなる。だからこそ、何があっても前に進めるようにする準備として、人間力の基礎は養っておくべきだ。」
うまくいかない事ばかりが多かったし、できない事の方が多かったっていう実感があって、それをポジティブに変換するには、できる事を増やすしかない。
; NHK ひるまえほっと 2021.2.26
広がっていく可能性があれば、そのぶん閉じていく可能性もある。
; 戯曲『染、色』
その道は決して平坦ではない。ごつごつしたオフロードた。しんどいに違いないが、その乗り心地の悪さと共に得るかけがえのない快感を、私はすでに知っている。
; 『1と0と加藤シゲアキ』あとがき
妥協しないなんて当たり前、もう一段階無理して汗かいてこそ人を楽しませられるし、自分も楽しめる。命ある限り一生懸命頑張る。
; QLAP! 2023.11月号
「だから俺に置いていかれないようファンのみんなも頑張って!追い掛けがいのある人でいられるよう走っていくから」
やってられないことばかりの人生を、次の目的地に思いを馳せることで豊かにできる力が人間にはあると僕はまだ信じています。
; 『できることならスティードで』 あとがき
今の自分にはあの頃よりも多くの経験がある。彼よりは絶対にうまくできる。十年前のあいつが見てる。
; 『できることならスティードで』Trip.7 時空
「『U R not alone』というNEWSの楽曲がある。 先日まで公演していたライブでも歌っていたのだが、本曲には一言では語れない強烈なエネルギーが宿っている。歌の様相は応援歌なのに、歌っているとなぜかどんどん対自的になるというか、メッセージを自分自身へ発信している気分になるのだ。特にずっと刺さるフレーズがここだ。
―ああどうか力を貸してくれないか 昨日までの僕よ 共に乗り越えてきたじゃないか―
自分が芸能事務所に所属したのが一九九九年で、メジャーデビューは二〇〇三年。
それなりに長くやってきたとも思うものの、いまだに慣れないことも多く、あらゆる場面で失敗はするし、自信を失って負のスパイラルに入ることもある。そんなときに拠り所になるのが過去の成功体験なのは間違いない。この曲は、曖昧になりかけた自信の輪郭をもう一度くっきりと形作ってくれる。僕にとってとても心強い歌だ。
(中略/落語をつくって披露する仕事を引き受け、参考のために10年前に番組で同様のことをした(そして手応えがあった)ときの映像を見る。)
十五分ほどのその落語を見終え、僕はしばらく放心した。しかし頭を切り替え、すぐに新作落語の練習に取り掛かった。その時に自分に芽生えていたのは、あのときの自分よりは格段にうまくやれる、という予想外の自信だった。今の自分にはあの頃よりも多くの経験がある。彼よりは絶対にうまくできる。
先述した 「U R not alone」 の歌詞はこのように続く。
―僕は誓うよ 一切引かないし 一切負けない 生まれた日から今日までの僕が見てる 明日もそう 少しずつ前へ not alone
十年前のあいつが見てる。あいつには負けたくない。絶対に成功する。 あのときの俺が見たら、悔しいと頭を抱えるような落語をする。あいつに惚れられるような、敬われるよな、そういう演技をしてみせる。きっとできる。本番当日、緊張はピークを迎えていた。 披露の直前に鏡を見る。 僕は彼に話しかけた。「俺ならできるよな」「愚問だよ」
出囃子が鳴るなか、僕は高座に上がって座布団に正座し、扇子を置いてお辞儀をする。顔を上げると、目の前に広がる光景は十年前に見たものと同じだった。 盛大な拍手と照明を存分に浴びながら、僕は何度も練習したマクラを口にした。